熊本県立農業大学校の同窓会「耕志会(こうしかい)」のホームページです。  

 
 
 
地区理事インタビュー
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[No.3]


耕志会のホームページでは、地区理事の方々の近況や仕事ぶりを取材させていただき、紹介してまいります。
第4回目は玉名地区の理事をされている上野 智彦(としひこ)さん。
玉東町で、ミカンなどの栽培をしています。


Q1. 自己紹介をお願い致します。
 玉名地区で理事をしています上野です。今年(H28)の4月から理事をさせていただいています。33歳になります。   
 熊本農業高校卒業後、熊本県立農業大学校園芸学科で、果樹コースに学び、平成16年卒業の25期生です。
 現在は、実家のすぐ近くにある妻の実家で、妻の両親と二人の子供(男の子と女の子)の5人暮らしです。実の両親はミカン畑のある家で、祖母と3人暮らしですが、私は通いで修行中というところです。両親ともまだまだ現役です。


Q2.略歴をお聞かせください。
 農業大学校を卒業後、家業のミカン栽培に就いて12年目になります。現在、両親と私の3人で切り盛りしています。父はまだ66歳ですが、そろそろ私に引き継いでラクしたいようです。まだまだ段取りがわからないところも多々ありますので、両親が元気なうちに覚えないといけません。

Q3.仕事内容をお教えください。
 露地ミカンを中心に、ハウス不知火(デコポン)、ハウススモモ、ハウススイートスプリングを栽培しています。ミカンは極早生と早生ですので、現在(12月上旬)収穫は終わりました。これからは、年末の贈答用のデコポンとスイートスプリングの収穫がピークです。2月には露地デコポンを出荷します。

Q4.規模をお教えください。
 ハウスデコポン30a、ハウススモモ10a、ハウススイートスプリング10aで栽培をしています。他に、露地みかん200aと露地デコポンが40aです!米は食べる分だけです!

 

年末ギフト用に収穫も急ピッチ!


貯蔵することで甘みがぐんとアップ。


早生みかんの出荷はほぼ終了。普通みかんの出荷がはじまります。

Q5.ミカンは昔からされているのですか?
 祖父の頃にはしていましたが、父の代から本格的に取り組み、ハウス栽培も始めます。一時重油が高騰した頃には、多くのハウスミカン農家がハウスデコポンに切り替え、ウチもだいぶミカンから他の品種に変えています。
《参考》
  第54回熊本県農業コンクール大会「上野さん夫婦(西安寺)が優良賞」  2014年2月6日、「第54回熊本県農業コンクール大会表彰式」が開催され、上野智彦さん・縁さん夫婦が新人王部門で優良賞を受賞しました。このコンクール大会は、県と農業団体及び熊本日日新聞社など12団体が主催し、自らの農業経営の改善や地域活動に積極的に取り組む農業者や組織等を表彰し、農業・農村の振興を図る目的で毎年開催されています。
 上野さんは、県農業大学校卒業後の平成16年に就農、ハウス不知火(デコポン)の導入やハウススモモの規模拡大など、価格が低迷している温州みかんからの転換を図り、果樹経営の安定化に取り組んだことが評価され受賞となりました。 (2014年4月発行の玉東町「広報 ぎょくとうvol.284」より)


忙しい合間をぬって取材に対応して抱いた上野さん。
20アールのハウスの中には収穫間近の不知火ミカン。
贈答用として年内中にデコポンとして出荷される。
温暖で風光明媚な玉東町のミカン畑。
 

Q6.ミカン農家の現状は?
 やはり後継者が少ないですね。60代、70代が大半です。JAからは「これ以上、出荷量は減らさないようにしてください」と言われますが、生産者が増えない限り増えることはないでしょうね。

Q7.工夫はされているのでしょうか?
 果実のみならず、農家の方ならご存知でしょうが、露地栽培に限って言えば、必ず表年と裏年があります。農家にとっては、表年に果実がなり過ぎてしまうと、価格が下がってありがたくないんです。
  毎年同じくらい果実をならせるためにいろいろな工夫をしています。表年に果実をならせ過ぎないように念入りに摘果します。また、シートマルチを敷いて、果実の高品質化にも取組んでいます。雨を遮断して土壌水分をコントロールし、光反射効果を利用することにより、 糖度が高く着色に優れたミカンをより多く栽培する努力もしています。手間をかけただけ美味しくなるんです。
 ハウスの大敵は台風ですね。デコポンを作っている農家の多くは、デコポンの品質が悪くなるので、台風が来てもなるべくビニールを貼ったままにしているようですが、ウチはハウスが壊れる方がダメージが大きいので剥がしています。

Q8.大変ですね。
 そうしないと美味しいモノが獲れないんです。特にデコポンは、糖度不足ですとデコポンとして出荷できません(糖度13度以上・クエン酸1.0%以下)し、今の時期で言えば、年末の贈答用に間に合わなければ、大きく値が下がります。以前、東京に行った時に陳列されているデコポンを見ましたが、高かったですねぇ。

Q9.若い人たちに就農していただくには?
 玉東町は、ミカン一本だけではなく、ミカンとスイカとか、ミカンと梨とか、またミカンとスモモなどを作ることができるので、いい場所だと思います。
 ただ若い人たちにとって、収入もそうですが、休みが取れないのが大きいかもしれませんね。
 
現在、ウチは月に1日休みの日を設けていますが、子供がまだ小さいので、一緒に遊んだり、家族で出かけたりして1日が終わります。
 あとは、熊本市内までそれほど時間がかかりませんので、仕事が終わってから友達と飲みにいくくらいですかね。


Q10.今後に向けての思いをお聞かせください。
 今の収穫量を減らさないようにしていきたいですね。最近父が、古い木のほとんどを新しい木に植え替えました。私の代になって収穫が安定する木に植え替えてくれています。
  何年か前にミカンの肥の曙という品種の木がありました。我の強い父ですが、「この木はどぎゃんすっと?」と聞かれたので、私は「デコポンにしよう」と言ったら、素直に聞いてくれました。今の私一人では決断できないことですが、今後は私の責任のもとでやっていくんだぞ!という父からの無言のメッセージだと思っています。

Q11.玉名地区理事としての思いをお聞かせください。
 今年4月の総会から理事になりました。玉名は比較的真面目に活動していますよ。来年2017年が耕志会40周年で、えらい時に理事を引き受けてしまいました。ただ、引き受けて損はないと思っています。同じ就農されている方ばかりでなく、肥料関係の人がいたり、色々な人と話することで見識も深まりますし、人脈ができますし、情報交換もできます。上手に付き合っていきたいですね。

         (2016年11月25日インタビュー)

 

 


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